「田野畑から下北へ 潮風トレイル ちぢり浜   2022.05
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 岩手の北部陸中海岸でみちのくトレイルの難所を踏破、下北半島の横浜町菜の花畑とちぢり浜、むつ市科学館、猿ヶ森ヒバの埋没林、また岩手の旧山形村に戻って闘牛を見学しました。
 ここは北部陸中海岸の北山浜です。三陸復興国立公園(旧 陸中海岸 同)の中で最も有名?な北山崎の南に位置します。北山というのは背後の高台にある集落の地名のようです。
 2021年には島越から観光船に乗って沖合から眺めました(その際の記録はこちら)。さらにその前年にもここを訪れましたがその際には2019年の水害で道が寸断されていて車では到達できず、徒歩でやってきたことがありました。
 自動車も通れるトンネルを抜けるとまた浜があります。寄せる波に洗われる砂利の波打ち際を、かろうじて進んだ先に、手掘りの歩道トンネルがあります。
 この波打ち際は満潮・高波時には通過できないようですので、小さな岬状の突起を高巻するルートが設置されていて、みちのく潮風トレイルでのハイライトになっています。こちらが梯子の位置です
 梯子の上から振り返った浜と、下写真同じく梯子の上端が見えますが、これから通る人道トンネルの入り口です。小さな みちのく潮風トレイルの標柱が立っています。前回来訪時にはライトを持参していなかったので中に進めませんでしたが、今回は頭部保護のヘルメットとあわせて準備万端で臨みました。
 内部は手掘りと思われますが、意外に広く、端に寄らなければ頭をぶつける心配もなさそうです。現代のトンネル掘削だと、爆破かシールドマシンで掘りますが、昔の人たちは本当に頑張って作ったのだろうと思います。
 二段上右の写真は、入り口からの自然光で撮影したので、カメラの増感もあって中の方まで見えますが、実際に中に入ると左上写真のようにライトの届く範囲しか確認できません。またトンネルは途中で曲がっていて向こうの明かりもなかなか見えてきません。妻は閉所に弱いので心配しましたが、何とか乗り越えて出口にたどり着きました。
 出口(南口)には階段が作ってありますが、下写真でよくわからないのですが、下の方は地盤がえぐり取られていて中吊りです。中に鉄筋が入っていればいいのですが、乗った瞬間に折れたりするとアウトです。
 左写真は歩道上方の崖の様子で、わかりにくいのですが多数のワイヤーロープと落石防護金網で表面を覆って、歩行者を守る対策がなされています。
 次のトンネルまでの浜は、大きな岩石が積み重なっていて、慎重にルートを見つけながらたどり着きます。
 再びトンネルを出ると、細かい砂利の浜が広がっていました。案内板があって、その背後の山肌には、ルートの次の机浜に向かう道が見えます。
 いつかトレイル沿いに短区間でも踏破してみたいとは思うのですが、車を回送する手段を考えておかないといけないので、願いはかないそうにありません。
 昨年に続いて横浜町の菜の花畑にやってきました。下北半島への道も少しずつ改良・高規格化がされて来やすくなっています。下写真では風車の根元のあたりに牛さんたちが歩いています。
 道の駅でおやつをいただきます。つぶ貝とホタテの串焼きがどちらも400円です。さすが産地だけあって昨今の他所での相場よりだいぶお得です。残りは夕食のつまみにします。
 むつ市の下北ジオパークビジターセンターに立ち寄って見学します。むつ来さまい館の2階にありますが、この類の施設にはよくある、基本を押さえて充実していて、勉強になるのですが、見学者は少なくて空いていて良い所です。下北ではおおむねのハイライトは回ったことがあるのですが、解説担当の方のおすすめと時間配分を合わせて考えて、ちぢり浜と、埋没林に行ってみることにしました。
 ちぢり浜は波食棚という、波の浸食によってできた地形らしく、今までこんなのは見たことがありません。少しドキドキしながら岩の自然庭園を周回すると、小さな入り江を飛び越えたり、思わず深いポットホールがあってこわかったり、急に大きな波が来て濡れそうになったりと、年甲斐もなく喜んでみて回ることができます。
 2022時点で、昨年の大雨災害のために工事中で片側通行になっているところが多いですが、特に通行に支障はなく、とても良いスポットです。
 次のポイントは むつ市科学技術館です。原子力船むつを覚えていらっしゃいますでしょうか。建物全体が、そのイメージで作られていて、随所にその部品が移設展示してあります。
 右写真は入り口前のスクリュー、下は原子炉容器、右下は操舵室です。
 また展示の半分は子供も理解して楽しめるような各種科学分野の実体験ができる装置が多数設置してあり、大人でも知らない人が多いのではないかというものがあります。小さな子が遊んだり休憩できるところもあります。
 ここの場合は補助金も多く入っているのかもしれませんが、この種の施設は自治体の、文化に対するセンスが問われるもので、私的には高得点でした。
 猿ヶ森ヒバの埋没林に来ました。猿ヶ森集落の先で行き止まりに駐車場と水洗の立派なトイレ棟があって、そのすぐ脇でも林の一部を見ることができます(右写真)。下は根を張った部分が横倒しになったものです。
 名称から想像して化石化したものかもしれないと思ったのですが、12世紀頃に砂丘に埋もれたものがまた表出したとのことで、石化はしておらず、木質を保っています。さすがに風雪による浸食で樹形の一部が残っているだけですが、他の杉などの樹種では形を保っていないと思われます。
 駐車場から数百メートル、春の花を愛でながら歩いてゆくと、小さな流れで洗堀された部分に沿って多数のヒバを観察することができます。リンク先地形図にも流れが記載されていますが、その先は防衛省の下北試験場が海岸線まで続いており、一般人が探索することは出来ません。面白そうな湖沼が各地にありますので、行ってみたい地域です。
 この日は道の駅三沢で宿をいただきましたが、一段低い第二出入り口に近い方の駐車スペースが別棟のトイレにも近く、ほとんど通過する車両も無いので、快適です。
 翌朝は下北半島を南下して八戸の舘鼻岸壁朝市でみつくろった朝食をいただきます。カツカレーは小ぶりですが200円です。ヨーグルトパフェは、往路で買わないと帰路には無くなっていることもあるので先にGETしました。
 久慈市から旧山形村の平庭高原スキー場に隣接したところにある闘牛場に向かいます。報道ではなく生で見学するのは初めてでさすがに迫力があります。この日は入場無料で若い牛たちが出場していました。


 これまで知らなかった各地を巡ることが出来ました。